RINGO STARR And His All Starr Band/リンゴ・スター アンド・ヒズ・オール・スター・バンド

BIOGRAPHY バイオグラフィー

  • ビートルズのメンバーで最初にソロで日本公演を行ったのも、ビートルズ日本公演後最初に日本武道館のステージに立ったのも、 実はリンゴ・スターなのである。
    1989年(平成元年)10月から11月、リンゴと第1期オール・スター・バンドは6都市7公演の日本公演を行った。それから30年となる来年2019年3月から4月、リンゴと(恐らくは)第14期となるオール・スター・バンドが日本にやって来る。そう、記念すべきオール・スター・バンド30周年を祝うのが来たる日本公演なのだ。好評につき追加公演が決まるのも当然ではないか。
  • 第1期のオール・スター・バンド(以下ASBと略)が披露したリンゴのレパートリー以外の曲は、ザ・バンド、イーグルス、ビリー・プレストン、ドクター・ジョン、Eストリートバンドの2人のソロ。ずばり’70年代が中心であった。
    この時49歳だったリンゴが78歳となり、第1期のメンバーも実に4名が鬼籍に入った中、今回来日する第14期ASBが奏でるナンバーには’80年代のウェイトが増している。
    過去2回の日本公演でも披露されたTOTOに、今回新たに加わるのはメン・アット・ワークのナンバーだ。
  • ここ2回来日したトッド・ラングレンに代わりASBに加入したのが元メン・アット・ワークのコリン・ヘイ(ギター)。実はコリンは2003年の8期と2008年の10期のASBにも参加していて、今年10年振りの復帰。リンゴとの来日は今回が初めてとなる。
    コリンは今年のツアーでメン・アット・ワークの’80年代の大ヒット曲3曲を披露している。日本でも同様であろう。さてリンゴは’80年代をどう叩き、料理するのだろうか。
  • もう1人新たなメンバーが加わる。やはり過去2回の日本公演に参加したリチャード・ペイジ(元Mr.ミスター)に代わるヘイミッシュ・スチュアート(ベース)。この名前に歓喜の声を上げないポール(・マッカートニー)ファンはいまい。元アヴェレージ・ホワイト・バンドのヘイミッシュは1989~93年とポールのツアーバンドのメンバーで、’90年と’93年の2回、ポールと来日しているのだ。
    実はヘイミッシュも2006年の9期と、コリンと同じ2008年の10期のASBに参加している。この2期は日本公演が無かったので、リンゴとヘイミッシュの共演を日本で観られるのも今回が初めてなのである。
    更にヘイミッシュ、実はポールを従えメインで歌っていたことがある。1991年のポールの『アンプラグド』で、ビル・ウィザースの「エイント・ノー・サンシャイン」を、ポールがドラムを叩く前でアコギを弾きながら歌っている。1993年のポールの日本公演でも歌った。ウイングス解散以降、ポールが他のメンバーにヴォーカルを譲ったのはこのヘイミッシュだけなのである。
    今回、ヘイミッシュの持ち歌も恐らく3曲であろう。ポールにも認められたソウルフルなヴォーカルが聴けることを期待したい。ホワイト・ファンクを叩くリンゴもまた見ものだろう。
  • 2013年春から今回で6年で3回来日することになるリンゴとオール・スター・バンド。しかしその前の来日は1995年。実に18年ものブランクがあった。その間にASBに参加していたのがコリンとヘイミッシュ。今回のこの2人の復帰と日本公演初参加は、かつてのブランクを埋める日本のファンへの何よりのプレゼントだ。
    そしてこの2人と10年前に第10期で共演していて以来ずっとASBのメンバーであるグレッグ・ビソネット(ドラム)、12期から参加し日本公演3回連続となるスティーブ・ルカサー(ギター。TOTO)とグレッグ・ローリー(キーボード。元サンタナ)、前回日本ツアーからメンバーとなったウォーレン・ハム(サックス)と、復帰メンバー2人とのケミストリーも楽しみだ。ここ2回の日本公演で楽しんだ曲にも新しい息吹がもたらされるのだ。
  • 来春の日本公演の後には夏のアメリカツアーも決まった。この原稿を書いている時点でオール・スター・バンド30周年を祝えるのは未だ日本とアメリカしかない。我々日本のファンにとって何と光栄なことであろう。
    そしてリンゴこそが、ビートルズのメンバーの中で平成最初と最後の日本公演を担うという事実にも刮目しない訳にはいくまい。ビートルズ日本公演50周年を祝った一昨年2016年の日本公演に続き、さりげなく“おいしい”所を持って行くリンゴを目撃しない手は無いだろう。さあ、平成最後のロックンロール・パーティーを見逃すな!
  • 宮木 宣嗣
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