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  • JOURNEY ジョナサン・ケイン インタビューを公開!
    2024.07.16

    Jonathan Cain Interview / ジョナサン・ケイン インタビュー

    Q:バンド結成50周年を記念し、最新アルバム『Freedom』の名を冠した今回のツアーですが、日本公演はどのようなものになるか、ファンは何を期待できるか、ショーのハイライトは何になるか教えてください。

    J:50年間に及ぶジャーニーの音楽を祝うツアーなのでね、『Infinity』から『Raised On Radio』までの旧譜、最新作の『Freedom』までを網羅し、ファン、そしてバンドのレガシーを祝福する公演になると思うよ。ジャーニーは50年間、音楽を一緒に作ってきたわけだが、50年というのは決して短くない年月だ。その50周年を日本に戻って祝えるなんて、ニールも僕も本当に光栄に思っているんだ。そして今回はMr.ウドーに敬意を表するという意味もある。彼がもういないのはとても残念だが、今回のツアーでは心からの敬意をMr.ウドーに表したいと思っているんだ。

    Q:2017年以来7年ぶりの日本公演となりますが、日本で楽しみにしていることはありますか?

    J:そうだなぁ(笑)なんといっても食事!そして酒、焼肉、コンサート終演後の真夜中のディナー。ウドーのスタッフがいつも連れて行ってくれて、深夜近くまで盛り上がるんだ。ウドー・チームとジャーニー・チームの間には兄弟のような絆があるからね。僕らが「これを食べよう」「あれをしたい」とどんなクレイジーなリクエストを出しても、「このステーキを食ってみろ!これはどう?」と次々と叶えてくれるんだ。僕は食べることが大好きなfoodieなんだ。酒にも目がない。Sake Boy って呼ばれて、純米吟醸酒をボトルで持ってきてくれる。お米を磨くとあんな美味しくなるとは知らなかった。日本の文化も大好きだ。初めて訪れた頃に比べ、日本が遂げた発展を考えると、すごいことだと思う。日本が灰の中から立ち上がり、世界の経済大国となり、アメリカの同盟国になったのは素晴らしいことだよ。

    Q:コロナ禍を超えて、変わらずツアーを精力的に行っていますね。あなた自身にとって、またジャーニーというバンドにとって、ライブとはどのようなものですか。

    J:ライブは僕らの命の源さ。コロナ禍、僕は「Hard To Let It Go」という曲を書いた。あれを聴いてもらえば、僕の心の声が聴こえると思う。あれは、僕らから奪われてしまったもののことを歌ったんだ。そして収められたのは最新作『Freedom』の日本盤だけだ。他の国では収められなかった。そうなったのには理由があると思う。僕は日本のファンのみんなに、どれだけ会えないことが寂しいかを伝えたかったんだ。あれは僕の個人的なメッセージだ。(コロナで、ツアーを)手放さなきゃならないのは、とても辛いことだった。でもそうするしかなかった。あの何ヶ月もの間は、辛い日々だったが、感謝する気持ちも教えられたよ。何かが奪われてしまった時は、その状況に寛大な心で、謙虚に、感謝をしながら立ち向かうしかない。日本のファンにとっても、僕らにとってもみな同じように辛い時期だった。「Hard To Let It Go」を聴いてもらえて、そんな僕の思いが伝わればいいなと願っているよ。

    Q:そうやってまたツアーに戻られていますが、以前に比べ、今のあなたにとって音楽やコンサートの魅力は変わりましたか?

    J:そうだな、ひとつだけ言えるのは、今のライブやツアーにおけるチケットの価格設定やチケット販売にまつわることに対して、そろそろ規制が必要だと思っているってこと。テイラー・スウィフトはそのことを率直に声をあげている1人だが、特にアメリカのチケット代は今、あまりに高騰しすぎている。ファンが来れなくなるような価格設定にならないように、僕らアーティストが注意しなければならない。そうじゃないと、ファンはライブから遠のいてしまうよ。ロックンロールの世界に公平さを取り戻さなきゃならないと思っている。ファンに対してもだ。日本ではそうではないと願いたいが、今アメリカでは調査が進められているよ。スポーツの世界に似てきたというか…たとえば、バスケットボール。父親が子供を何人か連れてNBAの試合を見に行こうと思っても、あまりに高すぎて手が出ないんだ。一家で行ったらいくらかかる?ジャーニーのライブを観にくるのに500ドル出さなきゃならないなんてことにならないように、ファンにフェアでないと。実際、アデルやテイラー・スウィフトのチケット代は1枚500ドルだ。そんな高額なチケット、誰にも買えなくなってしまう。そうならないように、スポーツ選手やエンタテイナーたちはファンにとって公平でいないと。今のチケット市場を見てて心配になるのはそこだ。家族4人でジャーニーを観に行けるような価格設定、そしてライヴを見終えて会場を後にする時、チケット代以上の体験ができたと思ってもらえるようでないとと思うんだ。

    Q:2022年に11年ぶりにリリースした新作『Freedom』は、過去の焼き直しでない一段とパワーアップされた素晴らしい作品でした。11年振りにリリースされた背景はどのようなものなのでしょうか(ニールに昨日聞いたら、コロナ禍に曲を書き出したと言ってましたが)こちらのアルバムについて教えてください。

    J:ああ、あれはすべてファイル共有で作ったアルバムだった。正直、変な感じだったよ。でも僕らはプロだからね。コロナ禍はやることがなくなったので、忙しくしているために作ったんだ。送られてきた曲を僕が完成させ、ほとんどの歌詞は僕が書いた。もし、歌詞が嫌いだって思う人がいたら、僕のせいだよ。正直、アルバムを作ることにすごく乗り気だったわけではない。でも世の中には、もっと最悪なCOVIDソングがいっぱいある。いくつもそういうのを耳にしたよ。それに比べ、「The Way We Used To Be」が書けた時には「これは最高のCOVID ソングだ」と思ったんだ。だが残念ながら、スティーヴ・スミスとロス・ヴァロリーとの裁判中だったので、リリースすることができなかった。それだけは悔やまれるよ。もしあれを僕が書いたときにシングルとしてリリースしきてたなら、アルバムにも大きく影響してたと思う。でも訴えられていたんでね、彼らに。

    Q:そんな最高のチームであるジャーニーには、世代を超えた最高のファンがいますね。そのような幅広い世代の支持を得ている理由は何だと思いますか?

    J:それは、僕らの書いた曲が“その世代を歌った曲”だったからさ。でも“小さな街に住む孤独な少女”(Just a small town girl livin’ in a lonely world〜「Don’t Stop Believin’」より)は今の時代にもいるし、彼女は“真夜中の列車に乗ってどこでもいいから行く”(take the midnight train going anywhere)ことを望んでいる。そして”サウスデトロイトで生まれ育った(born and raised in South Detroit)” 彼にしても、今でも“真夜中の列車に乗ってどこかへ行きたい”と思っている。ジャーニーが歌うのは、そんな希望と愛と可能性についてだ。僕らのファンに対しても「なんだって可能なんだ」と言ってきた。「そこから抜け出せないわけじゃないよ。真夜中の列車に乗ってどこへでも行ける」んだ。「信じることをやめないで(don't stop believing)」、そうすれば「愛に夢中になれる(stoned in love)」し、「両手を広げ(open arms)」た中に飛び込んでいける。もう「別々の道(separate ways)」を進まなくていいんだよ、と。だって何よりも大切なのは「自分にやさしくしよう(be good to yourself)」ってことだから。それが全てさ。僕らはただ“夢を見てもいいんだよ”ということを言いたいだけ。それがジャーニーのメッセージさ。「僕らは永遠に君たちと一緒だよ、誠実に(faithfully)」と。

    Q:今後の予定は?夏、秋、来年…と何かありますか?

    J:どうかな。ジャーニーとしては、ちょっと1年くらいは休むことになるかな。ここ5年くらい、本当に忙しく働いてきたんだ。日本には来ることができなかったけど、その間本当に忙しかった。なので、少し休み、そしてまた2025年にはツアーが始まることになるよ。(*とご本人は言ってますが、秋はデフ・レパードとのツアーがあるので、それを除いて、ということかと思います)

    Q:最後にジャパン・ツアーに向けての意気込みと、日本のファンへメッセージをお願いします。

    J:また日本に戻れることを本当に嬉しく思うし、僕らにその道を開いてくれたMr.ウドーにも心から感謝するよ。彼なしでは、日本に来る機会はなかったわけだし、Mr.ウドーとウドーの素晴らしいチームには、何年にもわたって本当に良くしてもらった。日本で一緒に再び火を灯し、思い出を呼び起こしたいよ。若い頃に聴き、人生のサウンドトラックになっている曲を聴いたなら、「まだ自分は生きている」「こんなに好きなものがあるんだ」という感覚や記憶が蘇るかもしれない。もしくは子供の頃に両親に聞かせてもらったこと、両親が君を信じてくれていたことなどを思い出すかもしれない。そしてあの素晴らしかった時代を思い出すかもしれない。ジャーニーは不安な時代に、皆が寄り添える安心できる音楽だ。今は本当に不安な時代なので、僕らの音楽が日本の人々の心を元気にしてくれるものであってほしいよ。

    Q:ありがとうございました。

    ニール・ショーンとジョナサン・ケインから、日本のファンに向けてメッセージ動画が届きました!!

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