THE MAGPIE SALUTE/ザ・マグパイ・サルート

来日予定メンバー
リッチ・ロビンソン(G.)、マーク・フォード(G.)、ジョン・ホッグ(Vo.)、
ジョー・マギストロ(Ds.)、スヴェン・パイピーン(B.)、マット・スローカム(Key.)

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  • THE MAGPIE SALUTE 祝14年ぶりの来日!初来日公演に往年ファンが大熱狂!
    2019.01.08
    リッチ・ロビンソンほか伝説のロック・バンド=ブラック・クロウズの元メンバーが集結した新バンド=ザ・マグパイ・サルートが、昨年発売したメジャー・デビュー・アルバム『ハイ・ウォーター・ワン』を引っ提げて満を持して来日を果たした。元ブラック・クロウズの最後の来日から14年ぶりとなる今回は、長年待ち続けていた日本のファンのために来日公演前日に急遽ラジオ番組に出演し生アコースティック・パフォーマンスを披露するというファン・サービスも。昨日ザ・マグパイ・サルートとしては初の来日公演を恵比寿ザ・ガーデンホールにて敢行、その熱気冷めやらぬライブレポートが到着した。
    • 定刻19時を過ぎてほどなく、ステージ上に現れた6人。リッチ・ロビンソンはブラック・クロウズ時代同様、ステージ向かって右手にポジションを取りおもむろにギターを鳴らした。リッチの背後にはマット・ストローカム(key)、中央のジョン・ホッグ(vo)を挟んで反対側にはマーク・フォード(g)とスヴェン・パイピーン(b)、中央後方に構えるのはジョー・マギストロ(ds)といった布陣である。オープニングは、アルバム『ハイ・ウォーター・ワン』からの「ハイ・ウォーター」で、ジョンもギターを抱え、初っ端から計3本のギターが重なり合って観客の上に大きな波がかぶさるようにして溢れ出た。
    • 「うわぁ!! これ、これ、これ、これを待っていたのだ!」。
    • リッチのソロ初期からすでに15年近く活動を共にしているジョーのドラムはほどよい重量感をもって全体を支える。派手ではないが、的確で気持ちがいい。「メアリー・ザ・ジプシー」ではジョンとリッチがツイン・ヴォーカルをキメ、「フォー・ザ・ウィンド」ではリッチとマークのギターが熱いジャムを引っ張り、鍵盤がリズミカルに暴れる。このどうにも生々しく、隠し立ての出来ない、騒々しい人力ロックンロールを浴びながら、前日に取材したリッチの言葉を思い出していた。
    • 「どんなバンドでも、ひとつのユニットとして何も考えずに“塊”で動くことができるようになる瞬間があるんだけど、去年の夏の終わり、欧州ツアーをしていた時にその時が来たことを感じたよ。ステージ上でも、今誰がどこにいて次に何をするのかが、考えなくてもお互いにわかるんだ」あ・うんの呼吸、はたまた野生の勘というやつか。
    • ジョンが「ステーヴ・マリオットの曲」と紹介して演奏に入った「Rollin’ Over」(スモール・フェイセス)に「Lool Out Cleveland」(ザ・バンド)とカバーを連発した後は、マークがソロ時代の曲「Old Lady Sunrise」を披露。待ちに待ったクロウズ・ナンバーの一発目「What Is Home」でもジョンとリッチは息のあったツイン・ヴォーカルを聴かせたが、次から次へと繰り出されるロックンロールは、選曲のバリエーションもさることながら演者のバリエーションも豊かだ。そんな中リッチがリード・ヴォーカルをとったのはアコースティック・セクションで演奏された「Christine’s Tune」(フライング・ブリトー・ブラザーズ)で、これが素晴らしかった。ソロ活動を経てリッチの歌声も進化していることを確信。シャウト系のクロウズ曲には向かないだろうが、カントリーやフォークのテイストが強い曲では、彼のまろやかで甘みのある歌声が活きる。
    • 一方、マリオット〜ロビンソンの系譜に乗るジョンのシャウトを聴いていると、どうしたって兄ロビンソンを思いだしてしまう。ジョンとていいシンガーだけれど、同タイプでは、兄ロビンソンに太刀打ちできないことを思い知らされてちょっと寂しい気持ちにもなった。が! そんな気持ちも吹っ飛ばしたのは、彼らの真骨頂ともいうべきジャムの嵐。サイケなインプロが得意だったというドイツのバンド、アジテーション・フリーのカバー「Laila Pt.Ⅱ」の凄まじかったこと!! リッチのソロから入り、鍵盤、ドラム&ベース、ベース….と順番に主役を入れ替えながらグルーヴを巻き上げていく様は圧巻。
    • 終盤は、クロウズ祭。「Ballad In Urgency」から「Wiser Time」へと続き、うまいことためて、ためて観客に「次は何が来る?」と思わせた果ての「My Morning Song」。イントロで観客は歓喜。やっぱり盛り上がるわけだ、あの頃のクロウズ・ナンバーは。もちろん私も大好きな曲だが、個人的にこの日演奏されたクロウズ・ナンバーの中では、ショウの中盤に置かれた「Non Fiction」が新鮮だった。そしてラストは「センド・ミー・アン・オーメン」。丸々2時間のロックンロール・ショウにアンコールはない。この潔さもいい。
    • SNSだのAIだのの時代にあっても、血の通った人間同士でなければ鳴らせないロックンロールが、間違いなくある。その時の気分でリズムを少し速めたりずらしたりすることもあるだろう。喉の調子によっては節回しを変えることだってあるかもしれない。それでも、お互いの呼吸や間を感じ取り対処しながら“塊”は動く。しなやかでしぶとく、そして美しい野生動物のようなこの“塊”が、今ここにいることに感謝しきりの夜だった。

    文:赤尾美香

    <2019年1月7日 セットリスト>
    1. High Water
    2. Omission
    3. Mary The Gypsy
    4. For The Wind
    5. Rollin’ Over (SMALL FACES)
    6. Look Out Cleveland (THE BAND)
    7. Old Lady Sunrise (MARC FORD & THE NEPTUNE BLUES CLUB)
    8. What Is Home (THE BLACK CROWES)
    9. Sister Moon
    10. Cristine’s Tune (FLYING BURRITO BROTHERS)
    11. Nonfiction (THE BLACK CROWES)
    12. Take It All
    13. Laila PT.ll (AGITATION FREE)
    14. Can You See
    15. Ballad In Urgency (THE BLACK CROWES)
    16. Wiser Time (THE BLACK CROWES)
    17. My Morning Song (THE BLACK CROWES)
    18. Send Me An Omen

    オリジナル曲はもちろんボブ・ディランからピンク・フロイド、レッド・ツェッペリンのカバーなど220曲以上のレパートリーを持つ百戦錬磨なロックンロール戦士たちは、本日東京の恵比寿ザ・ガーデンホール、明日は大阪のBIG CATにて来日公演を行う予定。毎公演ごとにセットリストを変え、純粋なまでにロックンロールを掻き鳴らす彼らの生々しくも圧巻なライヴ・パフォーマンスをぜひ目の前で体感してほしい。

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