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Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2024

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  • Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2024 シカゴ創設メンバー・トランペット奏者 リー・ロックネイン インタビュー公開!
    2024.08.24

    前列左からシカゴ創設メンバーのリー・ロックネイン、ロバート・ラム、ジェイムズ・パンコウ

    Q:バンド結成から57年、コロナ禍を超えて、変わらずツアーを精力的に行っていますね。あなた自身にとって、またシカゴというバンドにとって、ライブとはどのようなものですか。

    L:ライヴこそが、僕らがシカゴでシカゴであることの理由さ。準備をして、旅をすることも含めてね。何よりも大切なのは、ステージに立つ時、十分な準備のもとに、僕らにやれる限り最高のパフォーマンスが見せられること。そしてきてくれた全員にとって、毎回のショーが特別なものになるようにすること。なぜなら、ライヴっていうのは何度も僕らを観に来てくれる人たちもいると同時に、その日初めて観るという人が必ず大勢いるんだ。そういう人たちにベストの姿を見せられなかったら、2度目はないかもしれない。だから毎回いい姿を見せなきゃだめなんだ。そのために僕らは頑張るんだよ。

    Q:今回の8年ぶりの来日となりますが、東京ではブルー・ノート・ジャズ・フェスティバルに参加し、大阪では単独公演を開催しますね。各々のショーに対してファンは何を期待できますか?フェスと単独公演とでは、内容は変わりますか?

    L:基本は変わらないよ。ジャズ・フェスティバルは少し短いセットになるのかな?詳しくはわからないんだが。いずれにせよ、与えられた時間内でやれる限りのヒット曲を演奏することになるよ。おそらく、ファースト・アルバムの1曲目を飾った「イントロダクション」でスタートし、そのあとは、これまでのキャリア全部を網羅する曲を演奏する予定さ。

    Q:ショーのハイライトは何になるか教えてください。

    L:お陰様で僕らにはヒット曲がたくさんあるので、終演後「なぜ今夜はあの曲をやらなかったんだ?」と聞かれるんだが、理由はみんなが聴きたい曲全部を演奏する時間がないってことだけ。なので、あとは与えられた時間の許す限りで、とにかく強力なセットリストになるようにするんだ、毎回。

    Q:2022年にリリースされた最新アルバム『ボーン・フォー・ディス・モーメント』について教えてください。新作としては2014年以来。コロナ禍に制作されたんですよね?

    L:その通りさ。無事に作り終えられたことに正直驚いたくらいさ。パンデミックが少し落ち着き、行き来ができるようになってからは、ホーン奏者たちが僕のスタジオに集合してブラス・セクションを録音したし、ロバート(・ラム)とプロデューサーが来て、ヴォーカルも録った。今は抜けてしまったが、当時まだメンバーだったルー・パーディーニも来てくれて、ヴォーカルを録ったよ。でもアルバムのほとんどは最新の録音方法、すなわちファイルを送り合う形で作られたんだ。自分のパートを録音し、ファイルをプロデューサーに送り、パズルのピースを繋ぎ合わせると、まるで全員で演奏したかのように聴こえる。実際にかなりいい感じに出来上がったよ。

    Q:どのようなコンセプトのアルバムなのですか?

    L:特にコンセプトがあったということではないかもしれないが、色々なバンドメンバーたちが新しいタイプの曲を書き、それをまとめあげて1枚の作品にしようと思ったんだ。それは1曲ずつ、一歩ずつ、コツコツと続けて行く作業だったが、気づけばアルバムが出来上がっていたんだ。

    Q:シカゴはこれまで38枚のスタジオ・アルバム、他にもライヴ・アルバムなどを数多くリリースしてきました。

    L:ああ、『ライヴ・イン・ジャパン』も非常に成功した1枚だったよ。

    Q:その中で、あなたにとって最も重要な位置付けとなる楽曲やアルバムは何になりますか?

    L:やはり重要だったのはファースト・アルバムだよ。セカンド・アルバムも本当にいいアルバムだった。あの頃、僕らはジャズとロックの融合を目指して切磋琢磨していた。だから今回、それぞれジャズのキャリアで成功を収めている実力派ジャズ・プレイヤーたちに並んで、ジャズ・フェスティバルに出演できるというのは、余計に意義深いんだ。僕らのようなジャズロックのフュージョンのバンドが存在し続けられて、聴いてくれるオーディエンスがいるわけだから。しかもこれだけ長く続けてこられているのは、なんと言っても音楽のクォリティのおかげだと思う。

    Q:楽曲ではどうですか?どの曲を選びますか?

    L:「長い夜」「遥かなる愛の夜明け」「君とふたりで」「ビギニングス」「いったい現実を把握している者はいるだろうか?」「クエスチョンズ67/68」「イントロダクション」はまさに僕らがどういうバンドなのかを世に示す名刺がわりの曲だった。

    Q:そしてその曲が今もライヴの1曲目なんですね?

    L:ああ、そうさ。

    Q:シカゴというバンドは古くからのファンのみならず、若い世代のファンもいますね。世代を超えた支持を得ている理由は何だと思いますか。

    L:結局、すべては音楽なんだと思う。親に何を言われようと、自分がどう思おうと、誰かに「こんな連中の音楽は聴かない方がいい」と言われようと、最終的に音楽を聴くのは彼らだ。そして聴いた音楽をいいと思い、ポジティヴに響く何かを感じてくれた。それが僕らが長年にわたって続けてこられた理由だと思っているよ。初めて曲を書いた時は、自分以外に1人でもいいから気に入ってくれる人がいればいいと思ってたものさ。そう考えると、何十年にもわたって、世界中の人たちから聴き続けてもらっているなんて、想像をはるかに超えている。そういうことが起きるかもしれないという希望はもちろん持つものだけど、可能性は低いじゃないか。だって世の中にはいわゆる“一発屋”で終わってしまうバンドも大勢いるわけで。何度も挑戦はするが、結局はうまくいかず、そこで終わってしまうんだ。

    Q:新作のリリースや今後計画していることがあれば教えてください。

    L:新曲は書いているよ。でもそのうち実際にどれくらいが世に出るか、いつごろどういう形で、という計画はまだ立っていない。

    Q:ということは、今はツアーに専念しているということですね?

    L:ああ。実際、人生ほぼすべてツアーをしてきた。ツアーこそがシカゴの成功の鍵でもあったんだ。

    Q:来日に向けての意気込みと、日本のファンへメッセージをお願いします。

    L:シカゴのリー・ロックネインだ。もうすぐ日本に行くよ!今、最高に楽しみで、興奮している。なんでも僕らが最後に日本でやってから、もう8年も経っているらしいんだ。待ちきれないよ。また、日本の皆さんの前で演奏できるのを楽しみにしている。

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