1974 ギターの神様に会えた。

 1974年(昭和49年)は、千代田区丸の内での三菱重工ビル爆破事件、ロッキード事件による田中角栄首相退陣、小野田寛郎元日本兵の救出・帰国、長嶋茂雄現役引退などが話題を集めた年だった。
 一方、アメリカではウォーターゲート事件の責任を追及されてニクソン大統領が辞任に追い込まれている。また、今では日常生活に欠かせない場所となったコンビニエンス・ストアの1号店が江東区に開店したのも、この年のことだ。出版界では、「かもめのジョナサン」や「ノストラダムスの大予言」がベストセラーに。
 全米1位を記録した曲には、ジョン・レノンの「真夜中を突っ走れ」、ポール・マッカートニー&ウィングスの「バンド・オン・ザ・ラン」などがある。

1月
THE MOODY BLUES
 「サテンの夜」で知られるイギリスのベテラン・グループが来日。多種の楽器を駆使し、世界で一番小さなシンフォニック・オーケストラと呼ばれたその幻想的なサウンドは、プログレッシヴ・ロックの先駆者としての貫禄を十分に感じさせるものだった。


2月
ROD STEWART
& THE FACES

 ジェフ・ベック・グループに在籍していた当時から、天才ヴォーカリストとして評価の高かったロッド・スチュワー卜が、フェイセズを率いて来日。ソロ・アーティス卜として大成功を収める直前の時期で、よりロック的な側面をたっぷり見せてくれた。

ELTON JOHN
 出す曲すべてがヒット・チャー卜を賑わし、大スターとしての地位を確立したエルトン・ジョン。新作の『黄昏のレンガ路』をはじめ次々に繰り出されるヒット曲の連続に、そして激しくピアノを打ち鳴らす彼のスタイルに、観客は総立ちになった。

CHICK COREA & RETURN TO FOREVER
 当時ブラジル音楽への傾倒を見せ、ジャズという領域を超え広くファンを獲得していたチック・コリア。ステージでも、“永遠への回帰" と名付けられたグループ名そのままのファンタスティックな音楽が演奏された。


3月
SLADE
 グラム・ロックの中でも、もっともポップな音でアイドル的人気を博したスレイド。派手なステージ衣装と、ノリのいいストレートなロックン・ロールに、日本のティーンズ・ファンは熱狂した。


5月
ALBERT HAMMOND
 「カリフォルニアの青い空」に続いて「アイム・ア・トレイン」が大ヒッ卜中だった。


6月
FOCUS
 クラシックの素養を持つメンバーにより結成されたオランダのプログレッシヴ・ロック・バンドが初来日。ヤン・アッカーマンのギターとタイス・ファン・レアのフルートを中心に、ヨーロッパの陰影を感じさせる演奏を披露。

CAT STEVENS
 熱狂的なファンを持つイギリスのシンガー・ソングライターが、2年ぶりに再来日。黒人バック・コーラスをつけた大編成でステージを行った。実力派女性シンガー、リンダ・ルイスがメンバーとして来日。


8月
YOKO ONO & PLASTIC ONO SUPER BAND
 ジョン・レノンの妻であり、前衛芸術家としても活躍していたヨーコ・オノがジョンとともに69年に結成したプラスティック・オノ・バンド。この来日にジョンの参加はなかったが、ヨーコ・オノ・“スーパー” ・バンドとして、日本の夏を盛り上げた。

NITTY GRITTY DIRT BAND
with their friend VASSAR CLEMENTS

 「ミスター・ボー・ジャングル」「ジャンバラヤ」の大ヒットを持つニッティー・グリッティー・ダー卜・バンドが来日。ジャグ、ケイジャン、カントリーといった様々なアメリカの音楽の要素をミックスした独自の音楽をいかにも和気あいあいと演奏、観客を喜ばせた。

JETHRO TULL
 前回、音だけでなく視覚的な要素を強調したステージが評判を呼んだジェスロ・タルが再来日。


10月
DeFRANCO FAMILY
FINGER 5 HAPPY CONCERT (東京のみ)


DeFRANCO FAMILY
第1部:HOD DAVID (地方公演)

 その名の通り、デフランコ家の5人の子供たちによるアメリカのアイドル・グループが来日し、東京では日本のフィンガー5との競演コンサー卜を開催。日米アイドル対決と騒がれた。


ERIC CLAPTON & HIS BAND
第1部:ハリマオ

 多くのロック・ファンからこれほど熱望されたコンサー卜はなかっただろう。クリーム解散後、レオン・ラッセルをはじめとするアメリカ南部のミュージシャン達と交流を続け、ブルースを完全に消化したその先にある音楽を完成させた彼は『461オーシャン・ブールヴァード』で確立したゆったりとしたサウンドを聞かせでくれた。




11月
SUZI QUATRO
 革のジャンプ・スーツを着て、ベースを弾きながらシャウ卜する女性ロッカ−、スージー・クアトロがやって来た。「キャン・ザ・キャン」等、次々に繰り出されるヒット曲に、つめかけたファンは沸いた。

SANTANA
 前年の公演が最高の評価を得たサンタナが再び来日。

NANCY WlLSON
 ジャズ・ヴォーカリスト、ナンシー・ウィルソンが来日。円熟したヴォーカルを聞かせた


12月
TEMPTATIONS
 この年、彼らはグラミー賞最優秀R&Bグループに選ばれた。

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